統合失調症


10代から20代にかけて発症する病気です。100人に約1人はみられる病気であり、稀な病気ではありません。
典型的な症状としては
幻聴:誰もいないのに、人の声が聞こえます。多くの場合、その人を批判するような内容であり、聞く人を悩ませます。
妄想:実際には無いことを、現実にあるように感じます。最初は気のせいかとも思える程度なのですが、徐々にその思いは強くなり、周りの人が「そんなことはない」と否定しても、考えを変えることができなくなります。否定する人のほうが間違っているとさえ思うようになります。
思考障害:頭の中がすっきりとしなくなり、やがて考えがまとまらなくなります。頭が非常に疲れるようになり、仕事が全く進まない、行ったとしても見当はずれのことをするようになります。
感情や意欲の低下:生き生きとした感情がなくなり、周囲から見ても表情が硬くボーっとしているように見えます。何かを始めようとする意欲がなくなり、しまいには外出もせず寝て過ごすようになります。家族との会話もしないようになります。これらの症状はうつ病の症状と似ているため注意が必要です。
認知機能の低下:何かに注意を払ったり、物事を理解し判断する力が低下します。
これらは典型的な症状です。人によってはこのうちの幾つかしか症状が出ないこともあります。特に最近は症状の軽いうちに受診される方が増えたため、さらにその傾向は強くなっています。

治療としては、抗精神病薬などの薬物療法を行います。症状によっては睡眠薬、抗不安薬、気分安定薬などを合わせて使うこともあります。薬物療法はとても重要で、症状が消えてもしばらくの間は服用を続けることが必要です。なぜなら、症状の再発が非常に高い確率で起こるからです。
統合失調症は症状が重く、治りにくい病気であると信じられていました。しかし最近はとても治りがよくなりました。その理由としては
1、症状が軽いうちに、症状が出現してから早いうちに受診する人が増えました。症状が重くなってからでは治りがよくないのは統合失調症に限ったことではありませんが、この病気においては特にそれが問題でした。
2、薬が数年前とはガラリと変わり、効果が確実でなおかつ副作用が軽いものになりました。治療を受けながら、仕事や学校での活動を続けることが普通にできるようになりました。
統合失調症については、症状のきっかけ、環境、個人の感受性も大いに関係があるといわれています。ストレスを取り除くことは大切です。そのために職場、家庭、学校などの環境調整が重要です。周囲の方の協力をいただくことも時に必要となります。